小学生の時、実家の父の会社の方が、夏休みに故郷の福島県郡山の二本松に連れて行って下さいました。
一人で、何処にでも付いて行く活発な子供でした、山深く、お隣のお家が見えない処です。
天井裏にお蚕さんがいて、朝、大きな籠を背負い、桑畑に行き沢山の桑を取って来ます。
お蚕さんは桑の葉を食べると、見る見ると緑色になって来ます。
初めての光景で 今でも目に焼きついています、楽しい思い出です。
着物は、お蚕さんから繭ができ、糸をつむぐ、機織りの工程を経て、白生地ができ、下絵、絵付け、染め等、留袖・振袖・訪問着・付け下げ・小紋などが製品化される迄には、三十近い工程が掛かります。
数え切れない人の数と時間が掛かります。
日本の誇りです、日本伝統の物作りの素晴らしさを大切にお伝えしていきたいと思っています。
そうして、お客様にお買い上げ頂いた御着物ですが、しみがついたり、汗をかいたりします。
汗抜き・しみ落とし・洗い張りをしたり、お仕立て。染め。
又、沢山の職人技があるのです。そして、大切にお手入れして頂きますと、
三代お召しいただけます。
公式なお席も、普段の生活時でも、少し華やぎ、楽しいお気持ちになりますように、紅屋もお手伝いさせて頂きたいと思っています。
★ 呉服業界だけでなく、色々な分野で今まで大切にしてきた、「物作り日本」は、東日本大震災でどうなるのかと心配しています。
伝統の技の火が、どうか消えませんように、紅屋・職人一同頑張っています。
★ 地味な「呉服の日」のブログになってしまいました。
もうすぐ、六月。衣替えの季節になりました。
紅屋は 六月の衣替えの時に藍色から白色の暖簾に変えます。
地球が温暖化してきていますが、爽やかな初夏でありますように、
夏は浴衣でも、お召しになって下さい。